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山本 俊弘; 三好 慶典
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(2), p.99 - 107, 2004/02
被引用回数:38 パーセンタイル:90.02(Nuclear Science & Technology)モンテカルロ法の臨界計算に決定論的方法の源反復で加速法として用いられるWielandt法を組み込むアルゴリズムを開発した。このアルゴリズムでは、酔歩の過程で発生した核分裂中性子の一部もその世代内で追跡を行うので、次世代の核分裂源分布がより広範囲に広がる。従来のモンテカルロ法の臨界計算が苦手とする弱結合の配列系においても、この方法を用いることで中性子相互干渉効果を強める効果があり、より少ない世代数で核分裂中源が収束するようになる。しかし、世代内で核分裂中性子の追跡を行うために、一世代あたりの計算時間が増加し、収束までの計算時間は逆に増大する。また、Wielandt法を適用することでモンテカルロ計算での核分裂源分布の統計的変動が大きくなる。しかし、より少ない世代で収束するために、収束の遅い体系においても収束判定がより確実にできるようになり、不正確な臨界計算の排除に寄与することが期待できる。